βーグルカンとは?


 キノコには従来から、高血圧(血圧の低下)や糖尿病(血糖値の低下)に対して効果があることはよく知られていたことでした。特に中国では古くから漢方薬としてキノコが使われています。また、経験的にエノキ茸の栽培農家の人はガンになりにくいとか、霊芝・アガリクス茸が身体に良いとか、よく言われております。

 βーグルカンが話題となったのは、マイタケの人工栽培に成功したことにあります。マウスの実験(神戸女子薬科大学・難波宏彰農学博士)で、ガンの発育や転移を抑制する働きのあることをみとめました。それまではキノコの成分の何が抗ガン作用があるのかの究明が遅れていました。そしてβーグルカンという成分にその謎が隠されていたことが発見されたのです。

 人間の免疫力を高めてガンを治療する試みは、多くの研究者によって行われました。1975年にカワラタケ由来の「クレスチン」、シイタケ由来の「レンチナン」、スエヒロタケ由来の「ソニフィラン」などのガン治療薬ができました。βーグルカンはガン細胞を直接殺すのではなく、免疫系(マクロファージやキラーT細胞、NK細胞など)を活性化させ、低下していた体の免疫力を回復させて、自然治癒力により、ガンの増殖を抑えるというものです。これらは、ガンに対する免疫療法剤として実用化され、病院で治療薬として用いられています。

 ハナビラタケは、このβーグルカンをその含有率において43.6%を誇る幻のキノコといえます。βーグルカンが多いとされるブラジル産アガリクス茸はその含有率11.6%ですので、ハナビラタケの含有量がいかに高いか分かります。ちなみに他のキノコのβーグルカン含有率をみますと、制ガン効果があるといわれるマイタケでは15〜20%、霊芝では8〜15%、アワビタケでは7〜12%という報告があります。

 βーグルカンは、低下した免疫力を活性化することで、食中毒・花粉症等を未然に予防したり、糖尿病の方では血糖値が低下したりと身体の自然治癒力を高める働きがあります。現在研究中ですが、アトピーにも効果があると認められています。
 このβーグルカンの研究は、東京薬科大学の宿前利郎教授とその研究グループにより進められており、各学会での発表で好評を得ています。最近のヨーロッパ糖学会での発表では特に反響が大きく、海外でもβーグルカンに深い関心のあることが分かりました。

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